天翔ける中学生時代の夢

  米ニューヨーク州ウッドストックの森に暮らす岡山県出身の作家・小手鞠(こでまり)るいさんが、ふるさとの読者に向けてつづるコラム。今回は、懐かしい書店の思い出や中学生時代の夢を語ってくれました。

天翔ける中学生時代の夢

日本に帰国中、京都在住のイラストレーター永田萠さんのおうちにお邪魔したときのスナップです。萠さんとハタオさんご夫妻の手料理をごちそうになったあと、デザートタイムに移ったところ。なんて優雅でぜいたくな大人の時間! 左端が夫、その隣が私です

小丸の山の朝風に
みどりは呼べり 君が眉
仰げ 甍(いらか)の
映ゆところ
希望の虹の天翔ける
これぞ われらが中山中

 この6行を読んで「あ! 知ってる、この歌」と思われた方は、私と同じ、中山(ちゅうざん)中学校のご出身ですね。冒頭の「小丸の山」というのは、校舎の立っている丘のことで、そこには前方後円墳があったそうです。つまり、中山中は古墳の上に立っている学校だったのです。

 コラムの連載を始めた頃、こんなおたよりをいただいていました。

 【私は82歳。中山中学校の4期生です。小手鞠さんの懐かしい思い出と羽ばたいて行かれたウッドストックの街のエッセイ、楽しく読みました。(中略)今は吉備の中山の見える一宮駅から10分くらいのところで暮らしてます。
 旭川の鶴見橋、後楽園前を通ってかよった学生時代、週末は表町に3、4軒あった書店巡り、時には千日前の映画館へ友人と一緒に行ったことなど、次々と思い出しました。】

 私はこの方よりも、17年あとに中山中に入学したことになります。私の実家は一宮駅から15分ほどのところにあるので、きっと何度もすれ違っていたのでしょうね。

 表町の書店へも足繁く通っていました。私のお気に入りの本屋さんは、残念ながら今はもうなくなってしまったようですが、細謹舎さん(ブックカバーがとってもおしゃれだった!)。表町へ行くたびに立ち寄って、この本屋さんで長い時間を過ごしていました。

 今は、日本帰国中、岡山へ戻ったときには、丸善さん、紀伊國屋書店さんなどを巡って、どっさりまとめ買いを楽しんでいます。

 みなさんは中学生時代、どんな夢を抱いていましたか。私の夢は、小説家になること。なれないだろうと、半分はあきらめていながらも、ずっと夢のかけらを捨て切れず、心の片隅であたためてきました。

 いつか、小説家になって、自分の書いた本が書店に並んだら、どんなにすてきだろうって思いながら、細謹舎さんの本棚から本棚へと歩き回っていたあの頃の私に、今の私が出会ったら、こう言ってあげたいです。

 「夢は30代のときに叶うから、あきらめないでがんばって!」って。

小手鞠さんから、抽選で3人にプレゼント
『うさぎのマリーのフルーツパーラー まいごのこねこ』

 イラストレーター永田萠さんとのコラボ第2弾。やなせたかし先生から「詩とメルヘン賞」をいただいたとき、萠さんはイラスト部門で同賞を受賞されていて、いっしょに受賞式へ。あれから40年。今も大親友です。美しくて優しい萠さんは、私の永遠のあこがれの女性。萠さんとのコラボも私の「ビッグな夢」の実現です!

◀『うさぎのマリーのフルーツパーラー まいごのこねこ』(講談社)1430円

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9月21日(火)必着

さりお2021年9月10日号掲載

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