「私の中の子ども」がエネルギーの源


 米ニューヨーク州ウッドストックの森に暮らす岡山県出身の作家・小手鞠(こでまり)るいさん。動物たちに囲まれて、にぎやかに過ごした少女時代が作家・小手鞠さんをかたちづくっています。

「私の中の子ども」がエネルギーの源

▲毎年の冬、あたたかい土地へバカンスに出かけます。何年か前に訪ねたギリシャの海辺の町で出会った猫たち。飼い主は、町の人たち全員。私の夫も無類の猫好きです

 明けまして、おめでとうございます。みなさんからのあたたかい声援に支えられて、今年も張り切って、このコラムを書いていきます。今年の3月には66歳になる私は、備前市(当時は和気郡備前町)で生まれました。 父も母も仕事をしていたので、幼い頃は祖父母の家に預けられていました。伊部小学校のすぐ近くにある農家です。

 今の私を「創ってくれた存在」が祖父母の家にはありました。それは、動物です。残念なことに、私はあんまり覚えていないのですが、祖父母の家には牛がいて、鶏がいて、そして猫が10匹くらいいたのです(ねずみはきっと、怖かったでしょうね)。父の話によると、子ども時代の私は、牛と遊び、鶏の世話をして、たくさんの猫に取り囲まれて過ごしていたのだそう。牛ですよ、牛! 牛と遊んで過ごした子ども時代を持つ女の子って、かなり恵まれているのではないでしょうか。

 それから60年以上が過ぎた今、私はニューヨーク州の森の中で、熊や鹿やうさぎ、りすなど、森の動物たちといっしょに楽しく暮らしています。 三つ子の魂百まで。雀百まで踊りを忘れず。これらのことわざの通り、私は今でも動物が大好きで、小説のほかに、動物が活躍する童話をたくさん書いています。ここで、読者の方からのおたよりをご紹介します。なんと、8歳の女の子から。

 【『ねこの町のリリアのパン』をよむと、しらないパンなどもでてきておもしろかったです。はじめにでてきたクロワッサンもいまはとてもすきになりました。わたしはジョンソンさんとおなじで、ねこのパンこうぼうにとてもたくさんのねこがいてびっくりしました】

 こんなかわいいおたよりをいただいたら、誰だって、やる気がむくむく湧いてきますよね。ようし、今年もがんばるぞ〜。

 そんなわけで、動物をこよなく愛する私が森の仕事部屋から送り出す、今年の1冊目は『ねこの町のリリアのパン』から始まった「ねこの町いぬの村シリーズ」の第6巻に当たる『ねこの町の小学校 わくわくキャンプファイヤー』です。10匹以上の猫たちに囲まれて育った女の子は今も、私の内面で、生き生きと生きています。私のモットーは「死ぬまで女の子」。つまり、子ども心を忘れない大人でいつづけること。「私の中の子ども」―この少女が書くエネルギーを生み出してくれているようです。

小手鞠さんから、抽選で3人にプレゼント
新刊『ねこの町の小学校 わくわくキャンプファイヤー』

 毎年、日本に帰国したとき、編集者、くまあやこさん(本シリーズの装画を担当)、私たち夫婦の4人で集まって、おいしいごはんを食べながら、このシリーズの新作の打ち合わせをしています。次はどんなお話にする?どこへ行きたい?何を食べたい?何をして遊ぶ? 今回はなんと、備前焼作家みたいな猫と登り窯も出現します。
◀『ねこの町の小学校 わくわくキャンプファイヤー』 (講談社) 1375円

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FAX 086-243-1305
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1月31日(月)必着

さりお2022年1月21日号掲載

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