コーヒーも春到来 ブラジル発「さくらブルボン」

 スペシャルティコーヒー専門店店主・藤原京華さんと一緒に、コーヒーからつながる「幸せ」について考えてみませんか。今回は、春だけのお楽しみ、桜をイメージしたコーヒーのお話しです。
イラスト・藤原京華さん

コーヒーも春到来 ブラジル発「さくらブルボン」

コーヒーの花は、ジャスミンのような香りと可憐(かれん)な姿が特徴

 桜の待ち遠しい季節となりました。寒く厳しい冬を過ごしてきたからこそ、暖かい春の訪れがうれしく、一斉に咲く桜の花は心はずみ和みますよね。

 はっきりした四季のある日本は、季節の移り変わりに敏感で大切にしてきました。4つの季節をさらに6つに区切った「二十四節気」、さらに3つに分けて「七十二候」があり、例えば3月頃の「啓蟄(けいちつ)」の中に、「冬ごもりの虫が戸を開けて出てくる」「桃が笑う(咲き始める)」「青虫が蝶になる」そんな細やかな季節の移ろいを、先人の暦が教えてくれます。床の間の掛け軸やしつらえなど、衣食住すべての暮らしを季節とともに変え、あるいは先取りして楽しんできたのです。

 コーヒー生産国諸国は主に赤道直下の緯度プラス・マイナス20度の熱帯地方なので、日本のような四季はありません。しかし、ブラジルから毎年この時季だけ届けられる「さくらブルボン」というコーヒーがあります。桜のような、 やさしく華やかな香りと甘みのおいしいコーヒーです。毎年楽しみにしてくださるお客さまも多く大人気です。桜色のブルボン種ではなく、実はイエローブルボン種。もちろん人工的につけたフレーバーでもありません。

 ちょうど桜の季節の日本に届くよう収穫された完熟豆を、フレッシュなまま密封包装。リーファー(定温)コンテナで海を渡り届けられます。桜のイメージになるよう、品種、栽培、配合、精製方法など、日本のコーヒー商社が、ブラジルの農園や精製、業者さんたちと力を合わせて、長い年月研究し生まれたコーヒーなのです。

 桜の花期は短く、待ちに待って咲いたうれしさと、散ってしまうはかなさがよく歌われますよね。このコーヒーも桜の時季の入荷だけなので、売り切れ次第終了です。コーヒーの花は、ジャスミンのような白く可憐な花が、枝いっぱいにつきます。農園で一斉に咲くそれは見事らしく、一度見てみたいものですが、桜よりはかなく、花期が2日くらいなので、ブラジル人でもなかなか見られない貴重な光景だそうです。

吉備の国珈琲の「さくらブルボン ドリップバッグ」は、藤原さんの夫で水墨画家の藤原六間堂さんがパッケージを制作。生豆から好みに合わせた焙煎(ばいせん)もできます(100g800円~1000円)

藤原 京華(けいか)さん
スペシャルティコーヒー専門店「吉備の国珈琲焙煎所」(岡山市北区表町1-7-15・1F)店主。中国コーヒー商工組合 事務局長。
http://kibinokuni.a-zone-t.net/

さりお 2022年2月18日号掲載

店舗名
吉備の国珈琲焙煎所
店舗住所
岡山市北区表町1-7-15・1F
電話番号
086-221-2077
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